☕️ はじめに
2025年6月、食品衛生に関する新しいルールがスタートしました。
それが、今回のテーマである 「ポジティブリスト制度」 です。
「えっ、また新しい制度?」「うちのような小さなお店にも関係あるの?」
そんな戸惑いの声が聞こえてきそうです。
でも、だいじょうぶ☘️
まずは、落ち着いていっしょに確認していきましょう。
🍱 ポジティブリスト制度とは?
正式には「食品用器具・容器包装のポジティブリスト制度」といい、
お弁当の容器やテイクアウト用のカップ、タレビン(小さな調味料容器)などに使われている
プラスチック素材の“安全性”を確認する制度です。
これまでは、使ってはいけない物質を「ネガティブリスト」として禁止する仕組みでしたが、
これからは「使っていいものだけをリスト化して許可する」という考え方に変わりました。
🏠 小さな飲食店にも関係あるの?
対象となるのは、「食品に接するプラスチック製の器具や容器包装」。
たとえば──
- テイクアウト用のプラカップや蓋
- ドレッシングの小袋(タレビン)
- オリジナルのロゴ入り容器(OEM)
- スーパーや業務用で仕入れた総菜パック
こういったものを使っている場合は、「この容器、安全性は確認されているかな?」と
一度立ち止まって確認してみることが求められます。
☘️ むずかしそう…と思ったあなたへ
「法律」「制度」「義務」──
聞いただけで肩がこわばってしまう、そんな言葉たち。
でも、本当に大切なのは、“お客さまに安心してもらえるお店”であること。
そのためのルールなら、少しずつでも理解して、やさしく取り入れていけたらいいですよね。
このブログでは、
カフェ・アイボリーという架空のお店での物語を通じて、
この制度がカフェや飲食店にとってどう関係するのかを
やさしく、わかりやすく紐解いていきます。
制度の難しい話も、ちょっと一息つきながら☕️
「うちも、ちょっと確認してみようかな」
そんな気持ちが芽生えるような物語になっています。
さあ、一緒に見ていきましょう🌿
🟡 第1章:物語と一緒に、確認していきましょう。
ここからは、noteでお届けしているポジティブリスト制度の物語をご紹介していきます。
この物語は、仮想のカフェ「アイボリー」での日常を舞台に、
スタッフたちがちょっとした気づきを通して、新しい制度に向き合っていく4つのお話です。
制度のことって、どうしても「むずかしそう」「自分には関係なさそう」と思ってしまうもの。
でも、1話ずつ読み進めていくうちに、きっとあなたのお店にも重なる場面が見えてくるはずです☘️
「うちの場合はどうだろう?」と、自然と考えるきっかけにもなります。
やさしい物語の世界に触れながら、
あなたのお店の“安心”についても、いっしょに確認していきましょう🌿
📖第1話:「うちのプラ容器、大丈夫?—新制度に向けた“やさしい第一歩”」

🫧それでは、最初の物語です。
「プラスチック容器の制度が始まるらしいけど…うちも関係あるのかな?」
そんなふうに、なんとなく気になっている方も多いかもしれません。
この物語では、カフェ・アイボリーのスタッフたちが、
「ポジティブリスト制度って何?」「うちの容器、大丈夫かな?」
という素朴な疑問に向き合っていきます。
ちょっとだけ立ち止まって、いっしょに考えてみませんか?☘️
👇
「HACCPってむずかしそう…」
そんな声に、何度も出会ってきました。
このnoteでは、食品業界で品質管理・品質保証の仕事に長くたずさわってきたコーヒーさん(わたし)が、
カフェや飲食店で働くみなさんに寄り添いながら、
“安心を育てる”やさしい衛生管理のヒントをお届けしています☘️
舞台は、仮想のカフェ「アイボリー」。
スタッフとの会話や日々の出来事を通して、
HACCPや衛生管理の“ちいさな気づき”を、物語と一緒に紡いでいきます。
今日も、カフェ・アイボリーから、いっしょに学んでいきましょう☕️
🍀この投稿を読み終えたとき──
「うちも、ちょっと確認してみようかな」
そんな前向きな気持ちが、そっと芽生えたらうれしいです🌿
📦ある日の午後、カフェ・アイボリーにて。
「コーヒーさん、これ、ちょっと気になってたんですけど……」
かんなちゃんが、おそるおそる厨房の奥から声をかけてきた。
「このドリンクのプラ容器……
なんか“制度”が始まるって、ネットで見かけたんですけど……。関係あるんですかね?」
「……あっ!」
コーヒーさんの表情が止まる。
「そうだ、あれ……6月からだった……!
うわ、ちょっと確認しなきゃと思ってたのに、すっかり……」
「ふぅむ……」
どこかで聞いたような、低く唸る声が聞こえた。
カフェの扉が静かに開く。
そこに立っていたのは──
少し猫背で、白髪の多いグレーの髪。
落ち着いたスーツ姿に、じっとりとした眼差し。
「……あいかわらず、肝心なときにヌケてるようじゃの、コーヒーくん」
「お、おおぼり先生……!!」
💡コンサルの大先生、現る。

「どうしてここに!? いや、まあ、お久しぶりです」
「ぐふふっ。たまたま近くに来たもんでな。
ポジティブリスト制度のこと、忘れておるんじゃないかと思ってな……案の定、じゃ」
「ぐぬぬ……」
「先生、相変わらずお元気そうで☘️」
なーみんが笑顔で近づくと、おおぼり先生の表情がふっと緩んだ。
「おお、なーみんちゃん。元気そうじゃな。…相変わらず、よう気がつくわい」
(あれ…?声のトーン、さっきと全然ちがう…)
かんなちゃんが、思わず心の中でつぶやいた。
📚先生のやさしい“チクリ”。
「おぬしら、知らんとは言わせんぞ。
“ポジティブリスト制度”は、要は『プラスチック製の容器の安全性を確認しておきなさい』って話じゃ」
「自然素材は対象外だけど、
OEMのプラ容器とか、業務用のオリジナル容器を使っておる店には、それなりの義務がある」
「……えっと、わたし、OEMってよくわからないです…」
かんなちゃんが小さな声でつぶやく。
「ふむ。簡単に言えば、誰かが特注で作ってくれた商品、ということじゃ。
“うちのロゴ入り”の容器とか、そういうやつな」
「なるほど……!」
「ふふ、でもね」と、なーみんが補足する。
「市販品とか、紙・木の素材を使っているものは対象外だから、
あわてて確認する必要があるのは“ちょっと特別なプラ容器”だけなんだよ🌿」
「じゃあ、うちは……?」
「まあ、すぐに困るようなことはないと思うがの。
ただ、“確認しておくこと”が、今の時代は大事なんじゃよ」
おおぼり先生が、カウンター越しにそっと答えた。
☕️ ふと静まり返った空気を感じて、ペリーさんがそっと言いました。
「センセイ、お口に合うかわかりませんが……今日はエルサルバドルのパカマラ種ネ☕️」
「……これは……」
おおぼり先生の目が見開く。
「んんっ、これは……ふむ……ほぉ……」
(なにこれ、先生がめっちゃコーヒーに感動してる……)
と、かんなちゃんが思わず息をのむ。
「この一杯は、ちとクセになりそうじゃのう……ぐふふっ」
📝 今日のひとことメモ
ポジティブリスト制度──名前は難しそうだけど、
要するに「プラスチック製の容器の安全性に気を配りましょう」というルール。
紙・木・竹などの自然素材は対象外。
特注・業務用の“ちょっと特別なプラ容器”を使っている場合だけ、
「どうやって作られてるか」「原材料が安全か」を確認しておくのが大切です☘️
制度は6月スタート。
まずは、「うちは対象になるのかな?」から
やさしく確認してみましょう🌿
👇
いかがでしたか?
今回のお話では、プラスチック製の“特別な容器”を使っているお店は、
「どんな材料で作られているのか」「安全性はどうか」を
きちんと確認しておくことが大切だという気づきがありましたね。
✅ 対象になるのは「ちょっと特別なプラ容器」だけ
✅ 紙や木などの自然素材は対象外
✅ 「うちはどうだろう?」と、まず確認することが安心につながります
次回のお話では、**「紙の容器って本当に大丈夫なの?」**という疑問に迫っていきます。
あなたのお店にも、きっと重なる場面が出てくるはず。
どうぞ、次のお話も楽しみに読んでみてくださいね☕️
📖第2話:「紙容器だから大丈夫」って本当?内側の“プラ加工”に注意☘️

🫧それでは、2つ目の物語です。
紙カップや紙容器って、「自然素材だし安全そう」って思っていませんか?
でも、実はその**“内側”にプラスチックが使われている**ケースもあるんです。
見た目だけではわからないからこそ、「これって大丈夫かな?」と
気づいたときに確認することが、とても大切になってきます。
今回は、そんな“容器の中身”に目を向けた、やさしい気づきのお話です☘️
👇
🍀この投稿を読み終えたとき、
「♻️プラマークって、どこにあるんだろ?」
そんな“やさしい気づき”が、ふと心に浮かんだらうれしいです☘️
📦前回のお話のつづき──
「……で、この制度、“紙の容器”は大丈夫なんでしたっけ?」
かんなちゃんの素朴な一言に、おおぼり先生がうなずいた。
「うむ、それじゃ。
今回の制度は“合成樹脂”、つまりプラスチックが対象じゃ」
「木、紙、竹なんかの自然素材は基本的に関係ない」
「えっ、じゃあ、うちの紙カップは大丈夫ってことですか?」
かんなちゃんが少しホッとした顔で尋ねる。
「ただな……“本当に紙製かどうか”を、自分で確かめたことはあるかの?」
「えっ……たぶん、紙だと思うけど……」
📝 コーヒーさんがそっと付け加える。
「紙カップにも、内側にプラ加工(ラミネート)がされてるものがあってね。
たとえば、内側にポリエチレンとかが使われてるケースもあるんだ」
「容器の底とか、♻️マーク(リサイクルマーク)に『PP』『PE』とか書かれてるの、見たことある?」
「……あっ、それ見たことあります!なるほど、それがプラってことか〜」
🌱 なーみんが、やさしく補足する。
「だから、“紙っぽく見える容器”でも、実は一部プラスチックってことがあるの。
でもね、それを全部自分たちで見極めるのって、やっぱりむずかしいよね」
「だからこそ、“わからなかったら、仕入れ先に聞いてみる”っていう習慣が大事なんだよ☘️」
「確認するって、やっぱり大事なんですね…」
と、かんなちゃんがうなずいた。
☕️ すると、ふいに香ばしい香りが立ちのぼる。
「センセイ、それね、グアテマラのゲイシャ☕️
今日のは、浅煎りで少しレモンっぽい酸味あるヨ〜」
ペリーさんが、笑顔でおおぼり先生にカップを差し出した。
「……これは……!ほぉ……これはいいですねぇぇぇ……ぐふふっ」
(うわっ、先生、また目がキラキラしてる…)
かんなちゃんが思わず吹き出しそうになる。
☘️ なーみんが、そっとかんなちゃんに耳打ちする。
「先生、見た目はコワモテだけど、実はすごく“気にかけてくれる”人なんだよ」
「……そうかも。ちゃんと見てくれてる感じがするかも……」
かんなちゃんが小さくつぶやく。
📝 今日のひとことメモ
「紙の容器だから大丈夫」──それ、本当に“紙だけ”?
✅ 紙容器でも、内側がプラ加工されていることがあります
✅ 底面などにある♻️マークを見てみよう
✅ わからないときは、仕入れ先に聞いてみる習慣が大切☘️
確認は、“お客様に安心してもらう”ためのやさしい一歩。
「うちの容器、なにでできてるんだろう?」
そんな小さな問いから、安心は育っていきます🌿
👇
いかがでしたか?
今回のエピソードでは、**「紙に見えても、内側にプラ加工されているかもしれない」**という、
ちょっと意外なポイントが登場しましたね。
✅ 紙容器でも、内側にプラスチックが使われていることがある
✅ 容器の底のリサイクルマーク(♻️)で素材表示をチェック
✅ 不安なときは、仕入れ先に確認する習慣が安心につながります
「なんとなく紙っぽい」ではなく、
「これは紙?プラ?大丈夫かな?」と立ち止まること。
それが、お客様の安心につながる小さな一歩になります🌿
次回は──
「じゃあ、どうやって確認すればいいの?」
そんな声に応える、かんなちゃんの初チャレンジが描かれます☘️
📖第3話:仕入先に聞いてみよう☘️ “容器の中身”をやさしく確かめる方法

🫧それでは、3つ目の物語です。
「たぶん大丈夫だと思うけど……」
そんな曖昧なまま、使ってしまっている容器や包材、ありませんか?
本当に安全かどうかは、“確認して初めて安心”になるもの。
でも、いざ仕入先に聞くとなると、「なんて言えばいいの?」と
不安に感じてしまうこともありますよね。
今回は、チームで声をかけ合いながら、確認に一歩踏み出すお話です☘️
読んだあと、きっと「やってみようかな」と思えるやさしい物語になっています。
👇
🍀この投稿を読み終えたとき、
「プラか紙か、ちょっと気をつけて見てみようかな」
そんなやさしい視点が芽生えたらうれしいです🌿
📦カフェ・アイボリーの午後。
さきほどのおおぼり先生の話が一段落し、
店内には、ペリーさんが選んだ浅煎りコーヒーの香りがふわっと広がっていた。
「さすがに先生、今ので少し落ち着かれたかな……」
と、コーヒーさんがカウンターの隅に置かれたテイクアウトのホット用カップを手に取った。
「ん……?この紙カップ……たしかに外側は紙だけど、内側って……?」
よく見ると、つるっとしたコーティングがあるような……。
「これ……内側、プラスチックだったら対象になるかも……」
コーヒーさんがつぶやいたその声に、なーみんが気づく。
🌿 紙でも“中身”がプラのこと、あるんです。
「コーヒーさん、気づきましたぁ?☘️
そうなんです。表は紙でも、中にプラスチックのフィルムが使われてる容器って、けっこうあるんです。」
「ポジティブリスト制度では、合成樹脂=プラスチックの使用有無がポイントだから、
外から見えにくい“内側”こそ確認したいところなんですよね」
「なるほど……。これは確認した方がいいな……」
コーヒーさんがタブレットを取り出そうとしたその時──
📲「わたし、聞いてみます!」
「わたし……電話してみます!」
そう言ったのは、かんなちゃんだった。
「……いつもコーヒーさんが確認してるの、見てきたから。
やってみたいって、ちょっと前から思ってて」
「おおっ……!」
なーみんとコーヒーさんが顔を見合わせた。
📋 “伝え方”は、チームで考える。
「かんなちゃん、ありがとう☘️
電話で伝えるときは、容器の名前と使ってる用途、それから『内側にプラ使ってるかどうか』って聞いてみるといいよ」
なーみんが、ポイントをメモに書いて渡す。
「あと、できれば製品仕様書とか、安全証明書がもらえないかも聞けたらベストだな」
と、おおぼり先生が小さくつぶやく。
(あれ?声かけてもないのに……さりげなく教えてくれる……)
かんなちゃんは、胸の中でそっと思った。
✅ 結果は──
数分後、電話を終えたかんなちゃんが、戻ってきた。
「ホット用カップ、内側も紙素材だけって教えてもらえました……!」
「おぉ〜〜〜、すご〜〜い☘️」
なーみんが、ぱちぱちと拍手する。
「ちゃんと確認できたね。立派だと思うよ」
と、コーヒーさんも笑顔で言った。
「ふむ。素材は見えにくいが、確認しようとする姿勢が大切だな」
おおぼり先生がぽつりとつぶやいた。
🍮そのころ、カウンターでは…
「センセイ、お口に合うかわかりませんが……これは“ブラジルプリン”ネ☕️」
と、ペリーさんがそっと差し出したのは、丁寧に冷やされたカスタードプリン。
「……っっ!! これは……」
「ふむ……やさしい甘さ……そして、このコーヒー……」
おおぼり先生の目が、また少し見開かれた。
「……ぐふふっ。これは、クセになるかもしれませんねぇ」
(なんか……おおぼり先生、ちょっとずつ沼ってる気がする……)
と、かんなちゃんが心の中でつぶやいた。
📝 今日のひとことメモ
「紙に見えるけど、プラが使われてるかも?」
そんなときは、内側の素材に注目。
✅ 表は紙、でも中がツルツルしてたら、プラスチックフィルムかも?
✅ 迷ったら、仕入先に聞いてみるのがいちばん☘️
✅ できれば製品の仕様書や安全証明書をもらっておくと安心
まずは、“気づいた人”が声を上げてみることが大切です🌿
👇
確認の電話って、ちょっと緊張しますよね。
でも、「気になったから聞いてみた」その一歩が、本当の安心につながるんです。
✅ 外から見えない“内側の素材”こそ、確認が大切
✅ わからなければ、仕入先に聞いてみる☘️
✅ 製品仕様書や安全証明書がもらえるかも聞いてみよう
かんなちゃんのチャレンジのように、
「気づいた人」が声を上げて、チームで共有する。
その積み重ねが、お店の信頼につながっていきます。
次回はいよいよ最終話──
「確認したことを、どうやってお客様に伝える?」
“伝える安心”をテーマに、物語はやさしく締めくくられていきます🌿
📖第4話:お客さまにどう伝える?“見えない努力”のやさしい届け方🌿

🫧それでは、最後の物語です。
「ちゃんと確認してるのに、誰にも気づいてもらえない…」
そんなもどかしさを感じたことはありませんか?
私たちが行っている衛生管理の多くは、目に見えない努力ばかり。
でも、ちょっとした一言やポップで“伝えること”ができたら、
それはお店にとって、大きな信頼の芽になります。
今回は、アイボリーのスタッフが
“安心を伝える”という大切な一歩を踏み出すお話です☘️
👇
🍀この投稿を読み終えたとき、
「うちの“取り組み”、お客さまに伝えてみようかな」
そんなあたたかい気づきが生まれたらうれしいです🌿
📦夜のカフェ・アイボリー。少しずつ静けさが戻ってきたころ──
おおぼり先生とのやりとりも一段落し、夜の静けさが店内を包みはじめていた。
かんなちゃんがカウンターの椅子に座りながら、ぽつりと言った。
「確認したことって……どうやってお客さんに伝えればいいんだろう、って思ってて」
その言葉に、コーヒーさんがやさしくうなずく。
「うん、そこがすごく大事なんだよね。
どんなに頑張っていても、“伝わらなければ、安心は届かない”ってこともあるから」
🌱 “伝える”って、むずかしい?
「でも……なんか“ちゃんと書かなきゃ”って思うと緊張しちゃって……」
かんなちゃんの声に、なーみんがそっと笑って近づいた。
「伝えるって、むずかしく思いがちだけど……
“誰かのために伝えたい”って気持ちが、いちばんの出発点なんだよぉ☘️」
「たとえば、
“うちは紙の容器を使ってます”とか、
“安全性を確認してます”とか、
ちいさな一言でも十分なんだよぉ」
📋 ポップにしても、口頭でもいい。
「店内にちょっとしたメッセージカードを置いておくのもいいし、
お客さまに直接ひとこと添えるだけでも伝わるからね」
「“心をこめて、確認してます”って、伝えるのって、
安心だけじゃなくて、お店の“想い”も一緒に伝えることなんだよねぇ」
なーみんの言葉に、かんなちゃんが「なるほど…」とつぶやいた。
👜 そのころ、カウンターでは…
「あの……ペリーさん。これ全部、いただいても?」
おおぼり先生が、コーヒー豆3袋とブラジルプリンを大切そうに抱えていた。
「もちろんネ!センセイが気に入ってくれて、とってもウレシイ☕️」
「ふむ……このプリンとコーヒー、週に3回は買いに来たくなりますねぇ……ぐふふっ」
(あれ……ほんとにハマってる…!?)
かんなちゃんが、心の中でそっと笑う。
🚪 そして、静かに、扉が開いた。
「さて……わしはこれで失礼しますかね」
「ありがとうございました、先生」
「今日は本当に勉強になりました☘️」
コーヒーさんが深く頭を下げる。
すると──
「先生……あの……わたしも、ありがとうございました」
かんなちゃんがまっすぐ先生を見て、少し恥ずかしそうに、でもしっかりと頭を下げた。
「いろいろ教えてもらえて……がんばろうって思えました!」
その声に、おおぼり先生はふっと微笑んだ。
「あなたたちなら、ちゃんと伝えていけるでしょう。
それが“お客さんの安心”につながること、忘れないように」
ぐふふっ──
そう言って、おおぼり先生は静かに帰っていった。
☕️ カウンターの奥から、静かに声がした。
「センセイたちの姿……見てたら、なんだか胸アツくなったヨ☘️」
ペリーさんが、照れくさそうに言った。
「“ちゃんと伝える”って、やっぱり大事なことネ……」
そう言って、静かにうなずいた。
📝 今日のひとことメモ
「伝える」って、むずかしく思えるけど、
まずは“伝えたい”という気持ちが大切です☘️
✅ 実は、お客さまの多くは「ちゃんとしてるのかな?」と、気になってる
✅ 店内のポップ、メニューの一言、スタッフの声かけ…どんな形でもOK
✅ 誰のために確認したのか──その気持ちごと、伝えてみよう
あなたのお店の“見えない努力”、ちゃんと届きますように🌿
👇
誰かのために、心をこめて確認してきたこと──
それをやさしく「伝える」ことができたら、
きっとその努力は、“お客さまの安心”へとつながっていく。
✅ 店内の小さなメッセージでも、十分伝わる
✅ メニューや口頭で一言添えるだけでもOK
✅ 「だれのために確認したのか」を、ていねいに届けていこう☘️
これで、ポジティブリスト制度にまつわる物語はひと区切り。
でも、こうした“やさしい衛生管理”の取り組みは、
毎日の積み重ねの中に、これからも続いていきます。
どうかあなたの大切なお店にも、
安心と想いが、やさしく届きますように🌿
🟡 第2章:確認してみよう!“うちは対象?”早わかりガイド
🕊 はじめに:
「うちは関係あるのかな?」
「確認したいけど、どこを見ればいいんだろう…」
第1章の物語で“確認しておこう”と思えたとしても、いざ調べようとすると、何をどう見ればいいか迷ってしまうこともありますよね。
でも、必要なのは特別な知識ではありません。
ほんの少しの“気づき”と“視点の切り替え”で、
あなたのお店にとって必要な確認ポイントが、やさしく見えてくるはずです☘️
🍀 Step 1:「うちは対象?」まずは素材をチェックしよう
最初に見るべきは、「容器の素材」です。
以下のような素材を使っている場合は、「今回の制度の対象外」なので、ひとまず安心してください🌿
- 紙
- 木(竹、間伐材など)
- ガラス
- 金属
- 陶器
逆に、「プラスチック製」とわかるものは、確認の対象となる可能性があります。
特に“業務用でまとめて仕入れている”場合は、
誰がどう作ったかが見えづらいため、安全性の証明が求められることがあります。
🍀 Step 2:市販品?それとも業務用?
次に見るべきは、容器の入手ルートです。
✅ スーパーや雑貨店などで購入した「市販品」 → 多くは対象外(安全性が確認済)
✅ メーカーや問屋を通して仕入れた「業務用」 → 使い方や内容により対象となる場合あり
特に、以下のような特徴がある場合は注意が必要です。
- お店のロゴが入ったプラ容器(OEM製品)
- メーカー名や原材料が書かれていない無地の容器
- 使用温度が高く、加熱・冷却に使うプラ容器
👉 「うち専用に作ってもらった容器」や「どこ製かわからない容器」には要注意です。
🍀 Step 3:容器の“中身”にも注目しよう
同じ容器でも、何を入れるかによって制度の対象かどうかが変わります。
たとえば──
- ☕️「水や氷、アイスだけ」→ 比較的リスクが低く、対象外になりやすい
- 🥛「乳製品・ジュースなど」→ 内容物との相互作用が考慮されるため、要確認
- 🧁「加熱された食品(スープ、プリンなど)」→ 温度や保存性によってリスク評価が必要
✅ 「食品と接触する時間が長い」
✅ 「高温・酸性など、容器に負荷がかかる」
✅ 「未開封で長期間保存される」
…といった条件が重なると、安全性の根拠が求められやすくなります。
☘️ まとめ:やさしい3つの確認ポイント
確認ポイント | 主なチェック内容 | 安心ポイント |
---|---|---|
① 素材 | 紙・木 → 対象外/プラ → 要確認 | 自然素材ならほぼ安心☘️ |
② 入手ルート | 市販品 → 対象外/業務用 → 要注意 | 市販品はメーカーが管理済み |
③ 中身 | 水や氷 → 比較的安心/加工品・乳製品 → 要確認 | 容器の使い方がカギになります |
🕊 最後に:
この章では、あくまで「第一歩の見極め」を目的としています。
もちろん、より正確に判断するためには、保健所や仕入れ先との確認が必要になるケースもあります。
でもまずは、「うちは大丈夫かな?」と、自分たちで考える習慣があることが、とても大切なんです。
「知らなかった…」よりも、「ちょっと気にかけてたよ」のほうが、ずっと安心につながるから。
さあ、次は「確認したこと、どう伝える?」の章へと進んでいきましょう☘️
🟡 第3章:伝えるってやさしさ。ポップ・メニュー表記の工夫集
🌸 はじめに:
お店でしっかり確認したこと。
「うちは大丈夫かな?」と見直してみた容器や、仕入れ先とのやりとり。
それだけでも十分に素晴らしいことです☘️
でも、もしそこに“お客様への伝え方”が加わったら──
その努力は、“安心”という価値に変わっていきます。
この章では、「伝えるって、むずかしそう…」という気持ちに寄り添いながら、
あなたのお店らしい“あたたかな伝え方”を見つけていきましょう。
💬 伝え方は、ポップ・メニュー・ひとことの3つでOK
お客様に「ちゃんとしてるな」と伝わる方法は、
何もかしこまった掲示や証明書だけじゃありません。
たとえば──
方法 | 例文 | ポイント |
---|---|---|
🪧 店内ポップ | 「この容器は、安全性を確認しています☘️」 | 短く、わかりやすく |
📖 メニュー表 | 「紙製の容器を使用しています」など | フッターや注釈にそっと |
🗣 スタッフの声かけ | 「これ、紙製なのでご安心ください」 | 自然なやりとりの中で伝える |
✅ ポイントは、「専門用語を使わない」ことと、「お客様にプレッシャーを与えない」こと。
あくまでやさしく、
“ちょっと気にかけていますよ”というニュアンスが伝われば十分です🌿
☕️ 伝え方に“そのお店らしさ”を
たとえば、こんなふうに言い換えると、少しお店の“声”が感じられるかもしれません:
シンプルな表現 | お店らしいアレンジ |
---|---|
「安全性を確認しています」 | 「今日も安心して召し上がっていただけますように☘️」 |
「紙製の容器です」 | 「プラじゃなくて、環境にもやさしい紙の容器です🍃」 |
「適切な素材を使っています」 | 「この容器、実はこだわって選んでます☕️」 |
🧾 伝える=義務ではなく、“やさしい工夫”
「ちゃんと掲示しなきゃ」「詳しく書かなきゃ」と思うと、
伝えることが負担に感じてしまうかもしれません。
でも、伝えることはルールではありません。
“やさしさ”を届けるための工夫です。
✅ お客さまが、ふと目にした時に「なんか安心できるな」と思えるように。
✅ 「見えない努力があるんだな」と感じてもらえるように。
そんな小さな工夫の積み重ねが、信頼を育てていきます。
🌱 最後に:
お店の想いを伝える方法に、「正解」はありません。
必要なのは、“誰かのために伝えたい”という気持ちです。
それがある限り、
あなたのお店の「取り組み」は、ちゃんと届いていきます☘️
次の第4章では、こうした制度や取り組みが、
“これからの衛生管理”にどうつながっていくのかを、一緒に考えていきます。
「制度=負担」ではなく、
「安心=付加価値」に変えていける未来へ──
一歩ずつ、やさしく進んでいきましょう🌿
🟡 第4章:衛生管理のこれからと、小さなお店の未来へ
🌸 はじめに:
ポジティブリスト制度をきっかけに、
お店で「確認してみよう」「伝えてみよう」と思えたこと──
それは、とても大切な一歩です☘️
この章では、その一歩が「これからの安心」にどうつながっていくのか、
そして、“小さなお店だからこそできること”を一緒に見つけていきましょう。
🧭 制度は、「ゴール」ではなく「はじまり」
2025年6月にスタートしたポジティブリスト制度。
これは、国が定める**「食品用プラスチック製品の安全基準」を確認し、
必要に応じて「情報の確認や保存」**を行うことを求める制度です。
でも、これは単なるチェックリストの追加ではありません。
🔍 「これって、誰のためにあるルール?」
🔍 「どうすれば、お客様に安心してもらえるかな?」
そんな視点を育てる、“やさしい問いかけ”のきっかけでもあるのです🌱
🪴 小さなお店にこそ、できることがある
たとえば──
- 素材に気を配った紙容器を使っている
- 地元の業者さんと話して、製造過程を確認した
- スタッフで話し合って「うちのやり方」を決めた
- お客さんに「こうしてますよ」とやさしく伝えた
そんなひとつひとつの行動が、
“ルールを守る”を越えて、“安心を届ける”ことにつながります。
大手チェーンと同じやり方じゃなくていい。
“顔の見える安心”を届けられるのが、小さなお店の強みです☕️
💡 衛生管理の未来は、きっともっと“やさしく”なる
今後も、さまざまな制度やルールが登場するかもしれません。
- HACCP(ハサップ)の運用強化
- リユース容器やエコ素材の拡大
- アレルギー・表示制度との接続
でも、それらもすべて「負担を増やすため」ではなく、
“安心を育てるヒント”として使えるものになるはずです。
あなたのお店の未来を守るために。
そして、あなたの想いを伝える手段として──
わたしたちは、制度を“味方”にしていくことができるんです🌿
🌈 最後に:ここまで読んでくださったあなたへ
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます☘️
この記事では「ポジティブリスト制度」を切り口に、
“制度って、ちょっとこわそう…”という気持ちを、やさしくほぐしていけたらという想いで綴ってきました。
もし、あなたの心のどこかに
「ちょっとだけ、確認してみようかな」
「この容器、仕入れ先に聞いてみようかな」
「伝えてみようかな」
そんな気持ちが芽生えていたら、わたしたちはもう、
“安心”という芽を一緒に育てはじめています。
カフェも、小さなお店も、
大きな企業とはちがう“あたたかな安心”を届けられる存在です。
どうかその想いが、誰かの安心につながっていきますように☕️
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